変わりゆく社会に注ぐ司書の眼差し…NHK7時のニュース「裁判員制度」に寄せて
司書の仕事は、「変わるべきもの」と「変わってはならないもの」の両方を兼ね備えている。変わるべきものとは、変わり行く社会の中で刻々と変化する利用者ニーズに対応する方法であり、変わってはならないものは、利用者の情報ニーズに対して、必要な資料・情報を提供するという役割である。
21世紀が走り出した今、日本社会も刻々とその姿を変えつつある。そして、4年後、裁判に絡んで、われわれ市民が他人事でいられなくなるような大きな出来事を迎える。これは、「裁判員制度」、つまり有権者から無作為に選ばれた市民が裁判官と共に法廷に立って人を裁く制度がスタートすることである。
本日(2005/02/11)のNHK午後7時のニュースを聴いていたところ、この「裁判員制度」に対する世論調査が行われたことが報じられていた。64%が参加したくないという結果が出ていたとのことである。「参加したくない」という意見の中には、正しい判断ができるかどうかへの不安など、様々な思いがあるようである。
制度を発足させるとなった以上、その発足へ向けて、社会全体の英知の結集が求めれるであろう。しかし、付け加えるならば、今回の問題は私たち司書、あるいは図書館という場に関わる者にとってもよそ事ではいられないのだと管理人は考えている。自らの直面する裁判のために判断を求められている市民らが必要な情報を求めて図書館へ来訪する、そのようなシーンが起こりうる。そのとき私たちはどうするか?真摯な判断・対応が求められることとなろう。
今度の土曜日・日曜日(2/12-13 21時スタート)のNHKスペシャルでは、「あなたは人を裁けますか」と題してこの問題を取り上げるのだという。もし良かったら、多くの方にこの番組を見ていただければ、と考えている。
参考文献
2009年までにスタート!裁判員制度(日本弁護士連合会サイト)
http://www.nichibenren.or.jp/jp/katsudo/shihokai/kadai/saibaninseido/
NHKスペシャル21世紀日本の課題「司法大改革 あなたは人を裁けますか」
http://www.nhk.or.jp/special/schedule.html
高橋隆一郎『シドニーレポート:法情報・人権・図書館
Leagal Information Access Centre(LIAC)見学記』(オンライン版)
http://homepage3.nifty.com/musubime/takahasi/sydney.pdf

コメント