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2006.05.14

プロフェッショナルとは…[番組紹介]NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』

 図書館が転換期に立ついま、これまでにもまして図書館の仕事に携わる人々の問題について取り組んでいく必要があろう。何も武田信玄のせりふ「人は石垣、人は城」を持ち出すまでもない。司書の専門性についての議論や取り組みが今まで以上に求められているのだと言えよう。
 今回紹介するNHKの番組『プロフェッショナル 仕事の流儀』は、他職種で頑張っておられる方々の思いや仕事の流儀、来し方に触れることにより、自分たちの図書館の仕事に関わる者の専門性を考える際のヒントをいただけるのではないかと思い、取り上げた。
 毎週木曜日の22時から放送されているこの番組では、それぞれの仕事人の現在の仕事場や流儀、仕事への想い、用いる道具、そして来し方の紹介がある。そして、それらに基づいて、脳科学者の茂木健一郎さんやNHKの住吉美紀アナウンサーがキャスターとしてそれぞれの仕事人たちの世界に迫っていくものである。そして、毎回の番組はそれぞれの仕事人たちが語る「プロフェッショナルとは何か」の定義で締めくくられるのだが、その定義を聞いていても大変興味深い。付け加えていえば、キャスターの一人である茂木さんは文藝春秋より2005年11月刊行された『クオリア降臨』をはじめ多数の著書・論文をお書きになっている。詳しくは国立国会図書館のNDL-OPACなどをご覧いただきたい。
 今年2006年の1月の開始以来、番組には次のような仕事人たちが登場してきた。教師、弁護士、医師、科学者等々。例えば、 WHO世界保健機関で現在鳥インフルエンザ対策に取り組む進藤奈邦子医師の回(2月28日)では、危険と隣り合わせの日常活動の裏に普段の家庭での生活が営まれていること、そして今は亡き弟さんがかつて語った言葉「医師になり、僕と同じように苦しんでいる人たちに、僕の代わりに明日があるよって言って欲しい」が進藤医師の支えになっていることなどの紹介があった。そして、進藤医師にとってのプロフェッショナルとは、「技と情熱」なのだという。
 ここまで書きながら、ふと、管理人自身のことを振り返ってみた。幼少期、少年期、司書を志した頃、大学で図書館学の勉強をしていた頃や仕事に就いてからのこと。また、「ある事柄について一定の知識があることを「知っている」と言うのに対して、まとまった知識に基づいて共感したり、行動の指針を持つことができるレベルを「わかっている」と言うのだ」との定義をプレゼントしてくださった方のことも忘れることはできない。そして、現在の自らの考え方を決定付けた、オーストラリアのシドニーで活動するLegal Information Access Centre(LIAC)という図書館との出会い。その図書館では、暮らしのために法情報を必要とする一般市民に対して必要な情報を提供する司書たちの姿があった。ほぼ期を同じくして、自分自身の身にも、 LIACで出会うようなケースが立て続けに起こったことが昨日のことのように思い出される。そのようにして、今、管理人も、資料や情報の提供を通じて人の想いを支える図書館の現場に立ち続けている。
 そして、今の私ならばプロフェッショナルをどのように定義するだろうか。図書館利用者の想いに共感する力、そして--進藤医師の言葉を拝借してしまうが--、情熱と技、と定義するのであろう。
 ともあれ、この番組を通じて、皆さんもきっとそれぞれの仕事への想いを新たにできるであろう。是非一度ご覧いただきたい。

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