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« 図書館フォーラム・かわさき2007のお知らせ | トップページ | [行事紹介]図書館スタッフのための仕事のツボ--非常勤職員・委託スタッフのための図書館連続講座第3報 »

2007.11.16

東京23区の図書館と常勤職員をどのように認識しているか

                池沢昇
               (東京の図書館をもっとよくする会事務局)

  (管理人注:以下の記事は、宮本さんからのこちらの発言に対してのものです)
                                
 宮本さんからご質問を受けていますので、東京の図書館をもっとよくする会の考えと個人として思うところについて述べます。
 東京の図書館をもっとよくする会は、1996年、特別区人事委員会(23区人事委員会)が特別区職員労働組合連合会に、司書の職名を持つ図書館員が定年でいなくなることから、司書の職名を廃止すると提案したことを契機に発足しました。司書の職名廃止に反対し、図書館の専門的知識を持ち、図書館に熱意をもつものを図書館員に採用する仕組み、司書職制度の確立をめざすという方針は今日も一貫しています。
 今の会の活動の中心は、東京23区に広がっている図書館窓口等の委託や指定管理者制度に反対する活動になっています。これは、当初の方針を転換したのではなく、司書職制度以前の問題として、図書館を変質させ崩壊させかねないと考えているからです。
 私たちの考える司書は正規の常勤職員です。それは、身分保障がきちんとされない限り図書館員としてやっていくことはできないからです。図書館は市民のために存在し、また、図書館職員も市民に奉仕するために存在するのであって、首長や上司からの指示命令でも、反対せざるをえない局面に立たされます。非常勤がそのようなことをすれば、翌年には不採用になりかねません。
 このことは図書館員ばかりでなく、公務員全体にも言えることです。公務員は全体の奉仕者であり、法に従い職務を行う義務を負っています。ところが、規制緩和や行政改革は、一方で既成のものへの軽視を生み出し、人間のモラルを喪失させるように見えます。たとえば、首長が獅子になると、その部下の公務員は虎狼と化し、人間を襲い、何人食ったかを競い合うようになります。そのようなことが多く起きている一方で、公務員の身分保障は仕事をしなくとも首にならないためにあると考え実践するものも、数は減ったものの少なからず存在しています。思うところはこれらにとどまりませんが、現状の公務員世界が持つ問題の一部分として考えているところのものです。
 私たちの会は、東京23区の図書館職員について以下のように評価し、発言してきました。司書の採用を行わず、一般事務職員として採用したものを3~4年図書館に配置し、他部署に配置転換するという人事政策を採っています。本は嫌いだという人でも図書館に配置されます。図書館運営の中心となる館長もこれを免れていません。多くの区は、図書館運営の中心となる職員は例外的に図書館に長く置いて、図書館運営に致命的な支障が出ないようにしたりしていますが、多摩地域の図書館と比較すると、職員数は多いがサービス水準は低いという、非効率的な運営を行っています。「委託によって23区の図書館は、『悪かろう高かろう』から、『悪かろう安かろう』に変わった」と評する人もいます。大変分かりやすい表現ですが、割り切った表現の中に捨象されるものが大きいので、私は使いません。図書館の理念などが視野から消え去り、委託により経費的改善がなされたと言っているかのように見られかねないからです。
 東京の図書館をもっとよくする会は運動体ですから、司書を採用しろという正論を掲げて、妥協することはありません。しかし、図書館現場はこれではすみません。会のメンバーもそれぞれのところで、その環境下で実現可能な最善の道を否応なく選択し、その実現に向けて努力することになります。それは、その職場のひとびとが相談し、運動を重ねて実現させていく以外にないと考えます。23区でさえもそれぞれが異なる状況下にあるので、私たちの会が、正しい選択であったかどうか判断することは、困難であるとともに、一般的には僭越でもあるように思います。
 宮本さんのお書きになったところの「正職員と非常勤・委託社員など雇用の形式が異なるスタッフとを併せて、総合的に見て、司書のあり方としてどうなのか」との問いかけには、ぼんやりと輪郭しか分からないので、問いかけにかみ合うものにはなっていないと思います。もう少し詳しく述べていただければ、会としての考えを述べることはできなくとも、会のメンバーあるいはこのウェブサイトを見ている人からも意見が出てくるのではないかと思います。
 ご返事が遅くなったことをお詫びします。

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コメント

 私としては「質問」ではなく、前回の発言で私の関わりは終わっていたつもりでした。なにかしらの議論を進めていく(深めていく)、その方向が見えないと感じたためです。前回の私の記述にさらになにか自分で言葉を重ねる必要があるのかどうか、よくわかりません。

 あえて何かこれ以上言葉を出すとすれば、 「その職場のひとびとが相談し、運動を重ねて実現させていく以外にない」ということが、ぼんやりと輪郭しか分からない・・・ということになりますでしょうか。

 質問するとすれば、こういうことがよかったのかなと考えています。


 みなさんが主張されている「司書を採用する」「司書職制度の確立」・・・について、おそらく、こうあるべきという雇用制度の青写真があるのだろうと思います。しかし23区の現状はそれとだいぶかけはなれている、かけはなれた方向に進行している、という問題意識でのとりくみと思います。
 では、その視点でみた場合、現状の「まずい制度」に拠って図書館で働いている正職員、あるいは「正規職員でない」人たちは、何者という位置づけになっているのでしょうか。
 司書ですか、それとも、司書ではないなにか「なんちゃって司書」的なものということになりますでしょうか。
 正職員も、正職員でない人にも、さらにそれぞれ、司書資格の取得状況、図書館への配属年数の長さ、雇用形態など、さまざまバリエーションがあるわけですが、そのバリエーションもふまえて、「もっとよくする会」が基準にしている司書の定義からみたときの、みなさんが考える現状の図書館職員の位置づけをお聞きできればと思います。


また、いまの図書館職員のバリエーションと、みなさんが想定している司書制度での「司書」との連続性(発展の方向)について、どのようにお考えなのかお聞きしたいと思います。


 ①②の私の質問は、図書館でいま働いている図書館員(なんともあいまいで奇妙な呼称ですね)と、利用者の立場での運動との接点はどこにあるのだろうか?という単純な疑問から出てきたものです。

 


 
 
 

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