[資料紹介]松林正己著『図書館はだれのものか』
図書館はだれのものか : 豊かなアメリカの図書館を訪ねて / 松林正己著. --
春日井 : 中部大学 名古屋 : 風媒社 (発売), 2007.2 96p ; 21cm. --
(中部大学ブックシリーズアクタ ; 7) ISBN: 9784833140577
1 最先端公共図書館の誕生―シアトル公共図書館新館
2 フィラデルフィア図書館組合―公共図書館の起源
3 世界最大の国立図書館―米国議会図書館と全米図書館政策
4 研究図書館協会のはたす役割
5 図書館の専門職制度―人的サービスの充実
6 結論に代えて
岩波新書として菅谷明子著『未来をつくる図書館 ニューヨークからの報告』が2003年に出版されて以来、 様々な海外図書館紹介資料が出版され、私たちも参照できるようになっている。今回紹介する松林さんの本は昨(2007)年出版されたが、そこに紹介されているシアトル公共図書館の章を読むと、働き方の問題など私たち日本の社会で起こっている様々な問題にへの図書館のあるべき姿が思い描けるのではないかという印象を持った。例えば、その章には「シアトル公共図書館友の会」「公共財の運営方法」「少数民族のための多言語サービス」「障害者へのサービス」「究極のビジネス支援としてのホームレス対策」「ビジネス支援サービス」「図書館と民主主義」などの項目があり、社会に生きる人間にとって図書館とは何で、どのように運営していこうとしているのかが端的に紹介されているように思う。5年ほど前にサンフランシスコ公共図書館を訪ねた際にしっかりと就職支援関係の資料が収集されているのを思い出し、感慨を新たにした次第である。
この本もまた、図書館のことを真摯に考える多くの方にぜひ手に取っていただきたい一冊である。
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