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2008.04.30

[行事案内]立川の図書館を考える会学習会

 立川の図書館を考える会の方から下記のご案内をいただきましたので紹介します。立川市図書館の地区館を指定管理者で行うという提案に対する学習会だとのことです。 ぜひご参加ください。

 なお、立川市ではこの件について市民からの意見募集及び来月に説明会が開催されるとのことです。こちらの立川市のウェブサイトに関連記事がありますので、合わせてご覧ください。

 

    日時:5月17日(土)午前10時から

    場所:立川市女性総合センター・アイム 第3学習室

    内容:常世田良氏の講演

        市議会議員の意見

    費用:無料

    申込み:不要

    問い合わせ:守重 042-522-2843

2008.04.22

[行事案内]図書館スタッフのための仕事のツボ(非常勤職員・委託スタッフのための図書館連続講座)2008年度

講座内容

第1回

日時  2008年5月19日(月)
午後2時~5時
会場  文京区民センター 会議室3C
テーマ  今、図書館はどこへ行こうとしているのか
講師  大橋 直人さん(日本図書館協会
政策企画委員長)

第2回 

日時 2008年7月7日(月)
午後1時30分~5時
会場  文京区民センター 会議室3C(予定)文京シビックセンター 地下2階 消費者センター 研修室A
テーマ  こんなときどうする 図書館の危機管理
講師  中沢 孝之さん(草津町立図書館職員)

 

対象 都内・近県の公立図書館に勤める非常勤職員および委託スタッフの方。

参加費 各回とも500円(資料費・会場費等。ただし、図書館問題研究会(図問研)と、図書館スタッフ交流会(とすこう)会員は無料)

研修終了後、参加者の情報交換・交流会を予定しています。お気軽にご参加ください。

共催 図書館問題研究会 東京支部

    図書館スタッフ交流会

お問い合わせ先  小形 亮 TEL 080-5445-6497

2008.04.19

「練馬区立図書館貸し出し履歴保存」問題にかかわる本見解

                     東京の図書館をもっとよくする会

                     2008年4月12日

1.練馬区立図書館は2008年1月より「貸し出し履歴保存」システムを導入した。個々の本の資料番号にその本を借りた個人の利用者番号を結びつけた貸し出し履歴を、返却後一定期間(返却後、資料が2回貸し出された時、あるいは、貸出し後13週間が経過した時のいずれかが来るまでの期間)電算に保存することを開始した。ここ数年の切り取りや書き込みで誰が破損したのかをめぐり、窓口でトラブルになるケースが増えているため、記録を残すことにしたと館は説明している。

 1月11日付け朝日新聞が「図書館の貸し出し履歴保存」のタイトルで報じた。このことをどう見るか早急に公表せよとの声が「もっとの会」に寄せられ、当時の段階で把握できたことにもとづいた「『練馬区立図書館貸し出し履歴保存』にかかわる見解」を1月13日に発表した。

 その後、「もっとの会」は、2月5日練馬区立光が丘図書館を訪問し、直接に図書館からこのことの説明を受けた。それにより、事実もよりはっきりしたものになった。前「見解」の主張に変えるものはないが、以上のことを踏まえた新たな「見解」を表明する。

2.図書館の個人貸出記録は、資料を返却した時点で消滅するように設定されている。貸出記録を保管する期間が長くなれば、外部流出や図書館内外の圧力による漏洩・不正利用、裁判所の命令による貸出記録の提出など、個人の読書の自由が侵される危険性が増える。法律や条令が禁じようと、貸出記録の流出漏洩は現実に起きると想定しなければならない。しかし、貸出記録がなければそのような危険はなくなる。返却後速やかに貸出記録を消し去るのはそのためである。

 練馬区立図書館の「貸し出し履歴保存」システムでは、返却後最長13週間(91日間)も貸出記録が保存される。返却後に貸出記録は残さないという原則から大きく逸脱している。このような場合に練馬区立図書館は、このシステムを導入することの必要性を利用者・区民に説明する責任があった。それによって利用者・区民はこのことの是非を判断することができる。しかし、練馬区立図書館は、利用者・区民の意見を聞かなかった。

 私たちは、「貸し出し履歴保存」システムについて、資料保全にはほとんど役に立たず、利用者の反発と区民・図書館の間に相互不信を招くものであること、またそれにとどまらず、すべての図書館利用者を監視する性格を持つために個人の読書の自由を脅かすものであると考えている。もし、利用者の意見を事前に十分に聞いていたら、このようなシステムを作ることにはならなかったであろう。残念なことである。

3.私たちが危惧を持つひとつは、導入の目的とした資料破損の抑止にとどまらず、利用者が自由に資料を利用することの抑止につながることにある。「貸し出し履歴保存」システムは、全利用者の貸し出し記録を最長13週間返却後保存し、発見された破損資料から借受者を特定するために使用する監視装置である。中心館の練馬区立光が丘図書館長は、朝日新聞記事の中でも、また私たちが訪問した時にも「思想信条に触れてはいけないし、触れることはしない」と述べた。しかし、監視されている、あるいは、他人に知られたくないなどの不安を感じた利用者は図書館を利用しなくなったり、行政が快く思わない本を借りることを避けるということが当然に起きるだろう。「貸し出し履歴」の導入が何をもたらすのか、利用する人々の内面にも思いを致すべきであろう。

 本を借りている間にも貸出記録は保管されるので、不安を感じる人は「貸し出し履歴保存」システムとは関係なく図書館を利用しないのではないか、あるいは、資料を借りている間の貸出記録からの情報漏洩も考えられのであって、「貸し出し履歴保存」だけに情報漏洩の危険があるのではないとの異見もある。これらの考えの背景には、「貸し出し履歴保存」は貸出記録を延長したに過ぎず問題とするには当たらない、との思いがあるように見える。私たちは貸出記録もまた危険であるとの認識を持っている。だからこそ、図書館は、貸出記録の保管を必要最小限に止め返却したら速やかに消去するという原則を守り、読書秘密の厳守を社会に誓約しなければならないと考える。このことは多くの図書館が行ってきたことである。

 また、「貸し出し履歴」と貸出記録とは性格が異なることも述べておく必要がある。貸出記録は現時点の貸借を記録したものであり、危険であってもなくしてすませることはできない。図書館がその扱いに細心の注意を払い守秘することを前提として、社会的合意が成立している。しかし、「貸し出し履歴」は社会的合意がない。だから、導入したと言っているのは練馬区のほかにはない。

4.「貸し出し履歴保存」は、本に切り取り等が見つかった場合その確認の連絡に使用するということである。しかし、それならば返却して書架に戻すまでが限度であろう。誰でも手に取り利用できる状態に戻してから書き込みや切り取りを発見しても、誰が破損させたのか分かるはずもない。返却される本を受け取ったときに、きちんとチェックし、問題があればそこで処理するのが原則である。利用者が破損して使用できない状態にしたことが確認できたら、トラブルになろうと弁償させなければならない。トラブルを恐れ、職務を果たさなければ、書き込みや切り取りは増えるばかりである。

 図書館ばかりでなく、社会的に物の貸借はそのように行われている。返却のときに受取っておきながら、後で(最長13週間後)蒸し返すのは、反発と不信を招くだけである。このシステムを実際の事務処理に使用するのは困難である。

 さらに、このシステムが機能しないとした理由のひとつは、膨大な件数を図書館が確認のために連絡しなければならないことにある。利用者等によって破損汚損された資料数を練馬区立図書館は把握していない。それに代わるものとして、それを含む除籍資料数を提示している。それによると、02年1万9555点が06年3万6742点に増加している。少なく見積もっても、年間2万点について問い合わせの電話をかけることになる。実際にこれを行えば、ほとんど効果をあげない虚しい事務が膨大に生じる。

 このシステムを活用できるのは、必要があれば「貸し出し履歴」使用すると威嚇して、破損を抑止・牽制する以外にない。資料保全に実効がないばかりか、図書館の姿勢として異常である。

 本を利用してもらうには、きちんと本が整備された状態で維持されなければならない。そのためには、本を貸すときには破損していない本を貸し、本が返されたときはその場で異常がないかチェックして受取るようにするという、原則的な窓口対応を行わなければならない。本は区民の財産である。破損していれば弁償してもらう。その当然のことができなければ、切抜きや書き込みは増えるばかりである。図書館が行わなければならないのは、窓口対応の能力を向上させることである。

 図書館が本の切り取りに困り、何らかの対策をと考えているのは理解できるが、実効がなく、かつ、利用者全体を敵視するかのような「貸し出し履歴」システムは再考すべきと考える。

練馬区立光が丘図書館を訪問し、図書館側と面談(2月5日)

 練馬区立図書館貸し出し履歴保存についての「もっとの会見解」を図書館責任者につたえること、及び、練馬図書館から経過やどう考えているのかを直接聞き取りたいということから、面談を申し入れ、2月5日に実現した。

 東京の図書館をもっとよくする会の佐々木(代表)、池沢(事務局)が訪問し、練馬区立光が丘図書館長、事業係長、資料係長から説明をしていただいた。以下、当日の話をもっとの会事務局が、当日のメモからまとめた。

1.概要

 12月、12月予定の図書館システムバージョンアップについて朝日新聞社の取材を受けた。貸し出し履歴保存システムについては、バージョンアップによる新たなサービス提供等の一つとして話した。1月11日の朝日新聞報道はそれを記事にしたものである。

 バージョンアップの検討は、図書館職員による開発部会を18年9月以降に立ち上げた。その洗い出しの中で議論をたたかわしたが、図書の切り取りなどの対策として、資料の保全にかかわる情報を集めるということで、結論として、資料の記録を残すこととなった。開発部会を受けた館長会で、資料の保全が優先するとなり、私(小池光が丘図書館長)が最終判断を行った。

(調査を行ったが、他の区では行っていないことを確認している。…資料係長)

2.「貸し出し履歴保存」システムについての説明

 ①貸し出し履歴は、個人情報からはアクセスできない。その本から借りた人にアクセスできる。練馬区個人情報保護条例には触れていない。思想信条に触れてはいけないし、触れることはしない。そのような心配はしていない。

 「もっとの会見解」を見たが、貸し出し履歴保存に不安を感じた図書館を利用しなくなると述べている。それならば、そういう人は、貸し出し時にも情報は残っているから、本を借りないのではないか。(この問いかけには、その場で答えなかった。「もっとの会見解」に寄せられた意見の中にも同様の意見があるので、それらを含めて「もっとの会」の考えを明らかにしたい。)

 ②特にCDは、中身が入れ替わっていたり、音のないものさえ入っていた。返却された時のチェックでは見つけられない。また、窓口でも、弁償しろ、弁償しないというトラブルになるケースが増えている。館長が出て弁償するようお願いしているが難しい。故意にやっている方に対する抑止効果になる。

 ③窓口が忙しい状況にある。光が丘はお客が多いのでチェックできない。13週はあるかもしれないが、お聞きするために残している。本来は窓口で処理するのは原則だが、窓口ではやりきれないのでそれをカバーするということだ。現状を考えると、せざるをえない。

3.「もっとの会」の質問と図書館の回答

①もっとの会:「貸し出し履歴保存」システムに入っているのは何か。

  図書館:貸出日、資料番号及び利用者番号である。資料の貸し出し履歴に利用者番号を残すようにした。セキュリティ権限を持つものしか見ることができない。

②もっとの会:朝日新聞の報道を見たが他の報道機関は来たか。

  図書館:朝日の後に共同通信が来た。

③もっとの会:「貸し出し履歴保存」システムは具体的にはどのように使うのか。

  図書館:書架で切り取り等が見つかったら、電話で「切り取りがありますがご存じでしたか」とお聞きすることになる。「前からあった」と言うことであれば、「返すときに言ってください」とお願いすることになる。

 「返却後最長13週間まで保存」は長いと思うだろうが、「返却後」ではなく「貸出後」である。3週間の貸出期間に、3週間延長すれば、もっと短くなる。「返却後」と誤解する人が多い。朝日新聞の記事に誤りがある。

 (練馬区立光が丘図書館のちらし「利用者の皆さまへ 図書館情報システムが新しくなります。」には、「(貸出情報は)返却後、資料が2回貸し出された時、または13週間(約90日)のいずれか短い期間が過ぎると、自動的に消去します。」とある。「貸出情報を最長返却後13週間保存する」と理解するのが普通であろう。「もっとの会」もそのように理解してきた。幸いにも、借りた日に返却する「貸出後最長13週間保存」は「返却後最長13週間保存」と同じなので、「もっとの会見解」に変更はない。同じく、朝日新聞の記事に誤りはない。2月23日に見た練馬区立図書館のホームページは、「返却済みの貸出情報は、過去2人分または貸出日から起算して13週間のどちらか短いほうを保管します。貸し出しが続いた場合は、最も古い貸出情報から消去し、貸し出しがなかった場合は、13週間を経過したら消去します。」と正確で分かりやすい表示になっている。)

④もっとの会:「貸し出し履歴保存」システムについての区民・利用者の反応はどうか

  図書館:区民から意見が寄せられている。意見があるのが6分、「がんばれ」という賛成が4分か、5分5分に見える。

2008.04.16

[学習会のご案内]墨田区図書館統廃合計画について

 現在、墨田区では区立あずま、寺島両図書館の図書館の統廃合という計画が進行しているとのことです。詳細は「墨田区立あずま、寺島図書館を存続させる会」というブログに比較的詳しく掲載されていますのでご参照いただければ、と思います。この件については、関係者の間では「貴重な資料がしっかり残せるのか」、「サービスが低下しないのか」、「小さな子供たちやお年寄りの方々にも気軽に立ち寄れる地域の図書館がなくなることにならないのか」、など様々な問題が指摘されています。

 墨田区では、この件について下記のような学習会が予定されているとのことです。関係者の方から情報を寄せていただいたので紹介します。関心をお持ちの方、ぜひご参加ください。

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[学習会のご案内]墨田区図書館統廃合計画について

 墨田区の図書館をどんな図書館にしていきたいかご一緒に考えませんか!お子さん連れの方も歓迎します。ご意見を是非お寄せください。

    と き:4月26日(土)午後1:30~3:30
    ところ:すみだ中小企業センター 5階 第2会議室
      会終了後あずま図書館の見学があります。
    主 催:「図書館を考える会」準備会
    連絡先:新日本婦人の会 03-3616-4615 /
         高橋 03-6315-8110

2008.04.05

[行事案内]「中教審答申」と図書館の課題

 図書館協会より、「図書館政策セミナー」として以下の行事のご案内がありましたので紹介します。ぜひご参加ください。

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  「中教審答申」と図書館の課題--「図書館政策セミナー」--

 中教審答申「新しい時代を切り拓く生涯学習の振興方策について~知の循環型社会の構築を目指して~」(2008年1月19日)は、改正教育基本法のもとにおける生涯学習行政全体の方向性を示しているといえます。答申は社会教育、生涯学習がどのように捉えられているか、その認識を共有化し、そしてこの答申がこれからの図書館振興にどのような影響をもたらすのかを考えるためにセミナーを開催いたします。ふるってのご参加をお待ちいたします。

  日時 2008年4月25日(金)午後1時30分~4時30分
  会場 日本図書館協会2階研修室(詳細はウェブサイト参照)
  プログラム
   1.13:30~14:00
   日本図書館協会の取り組みを中心とした報告
    (社)日本図書館協会事務局長 松岡 要
   2.14:00~15:20
   改正教育基本法は社会教育行政に何を期待しているか
   --「中教審答申」を読み解く--
    日本女子大学准教授 坂田 仰(専門:憲法学並びに
    公教育法制。著作:「公共図書館に対する新保守主義
    思想の影響 教育基本法改正論議に寄せて」(『現代の
    図書館』43巻3号,2005)など)
   3.15:35~16:20 質疑・討議
   4.16:20~16:30 閉会の挨拶
    (社)日本図書館協会理事長 塩見 昇

 【定 員】 80名(申し込み順に受け付けます)

 【参加費】 個人会員・施設会員1,000円 会員以外2,000円
    (当日ご持参ください)

 【申込先】 ①氏名、②所属、③連絡先電話・ファクス、④会員
    か非会員かを明記の上、件名を「政策セミナー」として
    E-mailあるいはファクスで下記までお申し込みください。
    ⑤領収書が必要な場合は宛名・費目を指定の上お知ら
    せください。銀行振込を希望される場合も事前にお申し出
    ください。
      日本図書館協会企画調査部
      E-mail: kikaku@jla.or.jp
      ファクス 03‐3523‐0841

 主催/社団法人日本図書館協会 企画運営/図書館政策企画委員会

 問い合わせ先: 〒104-0033 東京都中央区新川1‐11‐14 電話03‐3523‐0815

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