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2008.09.07

「佐藤さんの手紙」へのお返事

          大澤正雄(東京の図書館をもっとよくする会代表)

 “東京の図書館をもっとよくする会”(以下「もっとの会」)のHPへのご意見ありがとうございます。

 私たち「もっとの会」は東京の図書館よりよくするために結成された住民や図書館員,図書館にかかわる活動をしている個人や団体の組織です。

 私たちは、図書館業務は本来自治体が直営で運営すべきだと思っています。それは、図書館業務が住民の知識や情報に直接携わる仕事であるため,その責任は自治体が負うべきものと思っています。図書館を自治体の責任で運営する必要があるのは、誰でも無料で利用できることが社会にとって必要不可欠なことであり、その維持運営の経費は税金で行わなければならないと思います。

 しかし、現状は佐藤さんがおっしゃる通りで、23区の図書館業務は民間委託会社の社員によって維持されているのが現状です。その、会社の司書たちは、劣悪な労働条件にもかかわらず、「図書館の仕事が好き」、「図書館で仕事がしたい」との思いから、司書職制度もなく、さらに採用がほとんどない状況の中で、自らの資格や知識を生かし、やむを得ず委託会社の社員として図書館業務を行っているのが実態だと思います。

 この原因は、日本の自治体当局が司書職制度を設けず、地方公務員である図書館職員の採用をほとんどしてないところにあります。すなわち、図書館で働きたいという人々の願いを拒否しているのです。図書館を目指す労働者は「労働選択の自由」を奪われています。今日広く行われている委託・指定管理者制度は、自治体当局が受託業者を買いたたき、より安い業者を選んでいるため,受託業者はそのしわ寄せを働く労働者に転嫁し、低賃金体系を常態化しているという構造的な問題である思います。その元凶は、この委託化政策を推進した国であり、それを実施している自治体当局にあるといえます。

 いまの劣悪な待遇下では「図書館の仕事がしたい」という一点から、さまざまな困難の中で頑張っていても、やがてそれには限度があり,生活を維持するためにその希望を捨てなければならない状況もあります。

 私たち「もっとの会」は、当面,これらの現状を社会に広く訴え、まず、図書館に働く労働者の待遇改善,生活できる賃金と安心して図書館で働ける環境を獲得するために頑張っていきたいと思っています。

 佐藤さんにおかれましても、私たちの会に入っていただき,一緒になって図書館の状況を変えていく運動にご参加いただきたいと思います。

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コメント

 都立施設の付属図書館で非常勤をしています。

 日本図書館協会「図書館雑誌」に掲載されている評議員会とか総会とかの議事録を見ますと、最近は非正規職員の雇用状況の問題について発言する会員の方が現われてきましたが(毎回同じ人ですが)、結局は協会運営側から「具体的な対策があるならどうぞ出してほしい」と返答され、それであっさり別の話題に・・・というパターンになっているように思います。

 具体的な対策って何だろう?と私も思うのですが、「図書館に働く労働者の待遇改善,生活できる賃金と安心して図書館で働ける環境を獲得するために頑張っていきたい」というのは具体的な行動としては何をすることなのでしょうか。
 

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