「派遣切り」の時代に図書館でできること…横浜市立図書館法情報提供サービスの紹介
昨年来押し寄せてきている「米国発の経済不況」の中で、いわゆる「派遣切り」を含め雇用が大変な状況になってきています。「大量失業時代に図書館にできること」というブログ記事のなかで、発言者は「そのような時にこそ、公共図書館に何ができるのかが問われているように思います」と述べておられますが、管理人もその趣旨には大変賛同します。そこで、今回は昨年末にオープンした横浜市立図書館(横浜市中央図書館)の法情報提供サービスを見学した際の印象記を紹介します。
「中央図書館暮らしの中の法情報コーナーオープン」というページに概略が載せられているので、そちらも合わせてご覧いただきたいと考えますが、この法情報コーナーでは、法が必要となる様々な場面に対して、参考文献が揃えられていて、また、法律相談関係の機関のパンフレットのファイルが用意されています。また、コーナー以外の全館に置かれている法情報・資料へのガイドがなされています。エレベータ前の目立つ一角に設けられたコーナーでは「あなたの身近な法律」と題した、エレベータ前で行っている展示コーナーで<派遣切り・内定取消>特集が展開されています。
その展示コーナーでは、法律相談・教科書・実務書等の資料で、内定取消や派遣の中途解約などについて記載されているページにしおりが挟まれた状態で、展示してあります。また、関連機関のウェブサイト上の解説記事をその機関に許諾を取った上で展示してあります。基本的な凡例についての判例解説・評釈論文の文献の該当ページにしおりが挟まれた状態で展示されています。労働相談窓口等関連情報を収録するファイルも作成して展示してあります。
上記の横浜での取組は、まだ始まったばかりではあります。しかし、様々な場所で、このような取り組みが積み重なっていくことで、公共図書館がこの「派遣切り」の時代に対してできることは多様になっていくのではないかと考えています。横浜市ということで少々遠くはありますが、関心をお持ちの方は一度ご覧になってみるとよろしいかと考えています。
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ほうぼうで「勿体無い」と言われていた、当館の<派遣問題・内定取消関連の情報提供>への取り組みを、やっとHPにアップしました。
「突然の内定取消・解雇等でお困りの方は図書館へ」というページです。
http://www.city.yokohama.jp/me/kyoiku/library/chosa/houjouhou/torikesikaiko.html
まだまだ工夫が必要なのですが…
労働者だけでなく、事業主からのレファもあったので、両面への目配りが大切なんだな、としみじみ思っている担当なのでした。
投稿: 吉田 倫子 | 2009.01.27 23:10