練馬区立光が丘図書館を訪問し、図書館側と面談(2月5日)
練馬区立図書館貸し出し履歴保存についての「もっとの会見解」を図書館責任者につたえること、及び、練馬図書館から経過やどう考えているのかを直接聞き取りたいということから、面談を申し入れ、2月5日に実現した。
東京の図書館をもっとよくする会の佐々木(代表)、池沢(事務局)が訪問し、練馬区立光が丘図書館長、事業係長、資料係長から説明をしていただいた。以下、当日の話をもっとの会事務局が、当日のメモからまとめた。
1.概要
12月、12月予定の図書館システムバージョンアップについて朝日新聞社の取材を受けた。貸し出し履歴保存システムについては、バージョンアップによる新たなサービス提供等の一つとして話した。1月11日の朝日新聞報道はそれを記事にしたものである。
バージョンアップの検討は、図書館職員による開発部会を18年9月以降に立ち上げた。その洗い出しの中で議論をたたかわしたが、図書の切り取りなどの対策として、資料の保全にかかわる情報を集めるということで、結論として、資料の記録を残すこととなった。開発部会を受けた館長会で、資料の保全が優先するとなり、私(小池光が丘図書館長)が最終判断を行った。
(調査を行ったが、他の区では行っていないことを確認している。…資料係長)
2.「貸し出し履歴保存」システムについての説明
①貸し出し履歴は、個人情報からはアクセスできない。その本から借りた人にアクセスできる。練馬区個人情報保護条例には触れていない。思想信条に触れてはいけないし、触れることはしない。そのような心配はしていない。
「もっとの会見解」を見たが、貸し出し履歴保存に不安を感じた図書館を利用しなくなると述べている。それならば、そういう人は、貸し出し時にも情報は残っているから、本を借りないのではないか。(この問いかけには、その場で答えなかった。「もっとの会見解」に寄せられた意見の中にも同様の意見があるので、それらを含めて「もっとの会」の考えを明らかにしたい。)
②特にCDは、中身が入れ替わっていたり、音のないものさえ入っていた。返却された時のチェックでは見つけられない。また、窓口でも、弁償しろ、弁償しないというトラブルになるケースが増えている。館長が出て弁償するようお願いしているが難しい。故意にやっている方に対する抑止効果になる。
③窓口が忙しい状況にある。光が丘はお客が多いのでチェックできない。13週はあるかもしれないが、お聞きするために残している。本来は窓口で処理するのは原則だが、窓口ではやりきれないのでそれをカバーするということだ。現状を考えると、せざるをえない。
3.「もっとの会」の質問と図書館の回答
①もっとの会:「貸し出し履歴保存」システムに入っているのは何か。
図書館:貸出日、資料番号及び利用者番号である。資料の貸し出し履歴に利用者番号を残すようにした。セキュリティ権限を持つものしか見ることができない。
②もっとの会:朝日新聞の報道を見たが他の報道機関は来たか。
図書館:朝日の後に共同通信が来た。
③もっとの会:「貸し出し履歴保存」システムは具体的にはどのように使うのか。
図書館:書架で切り取り等が見つかったら、電話で「切り取りがありますがご存じでしたか」とお聞きすることになる。「前からあった」と言うことであれば、「返すときに言ってください」とお願いすることになる。
「返却後最長13週間まで保存」は長いと思うだろうが、「返却後」ではなく「貸出後」である。3週間の貸出期間に、3週間延長すれば、もっと短くなる。「返却後」と誤解する人が多い。朝日新聞の記事に誤りがある。
(練馬区立光が丘図書館のちらし「利用者の皆さまへ 図書館情報システムが新しくなります。」には、「(貸出情報は)返却後、資料が2回貸し出された時、または13週間(約90日)のいずれか短い期間が過ぎると、自動的に消去します。」とある。「貸出情報を最長返却後13週間保存する」と理解するのが普通であろう。「もっとの会」もそのように理解してきた。幸いにも、借りた日に返却する「貸出後最長13週間保存」は「返却後最長13週間保存」と同じなので、「もっとの会見解」に変更はない。同じく、朝日新聞の記事に誤りはない。2月23日に見た練馬区立図書館のホームページは、「返却済みの貸出情報は、過去2人分または貸出日から起算して13週間のどちらか短いほうを保管します。貸し出しが続いた場合は、最も古い貸出情報から消去し、貸し出しがなかった場合は、13週間を経過したら消去します。」と正確で分かりやすい表示になっている。)
④もっとの会:「貸し出し履歴保存」システムについての区民・利用者の反応はどうか
図書館:区民から意見が寄せられている。意見があるのが6分、「がんばれ」という賛成が4分か、5分5分に見える。
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